ファッション業界のお店では、例年12月のボーナス商戦、さらに年明けのバーゲンセールが続く。私もこの時期には百貨店や郊外のアウトレットショップで冬物衣料を買い求めることが多いのだが、百貨店やアウトレットショップではお客様の心地よさを演出する意識が高いことが窺える。
これらのお店では、初めて買い物をするお店であるにもかかわらず、ある時点からスタッフが私を名前で呼ぶようになることが多い。
買う品物を決めてレジに商品を持っていく、またはスタッフに商品を渡し会計をお願いする。そこそこの金額の際は、ほとんどクレジットカードで決済をする。そうするお店のスタッフは自ずとクレジットカードに打ち込まれた私の名前を知ることになる。これが“ある時点”である。
ちょっとしたブランドのお店で買い物をしたときなど、このような対応をしていただくと、何となく普段とは違うという気になって優越感をくすぐられるものだ。
自動車業界はどうか。自動車ほどまとまった金額を払う商品は、百貨店でもよほどのものでなければないはずだ。しかし私たちは百貨店のようにお客様をしっかりと名前で呼んでいるだろうか。