日本の政治家の中で人並み以上に幹事長にこだわった人物がいる。小沢一郎氏だ。
今でこそ小沢氏は様々な党の代表を歴任し、現在は自由党代表という職にあるが、政治家の醍醐味は幹事長としての政党運営にあると言ってはばからない。
ちなみにこの小沢氏、よくご存じない方にはピンとこないだろうが、政界では相当のヤリ手であり策士である。その手法の善し悪しは別として、策士であると同時に勝ち方を熟知している。また情に厚く人心掌握に長けているのは、故田中角栄氏の手法を若い頃間近で見てきたことが大きく影響している。
細かい政治の話は別として、小沢氏がこだわった幹事長という立場に着目する。
幹事長と言えば、およそどこの政党でも、党首(代表)に次ぐナンバー2のポジションだ。要するに党首の右腕であり党首の代行という事になる。小沢氏は前出の言葉通り、幹事長で政権運営をすることを好んでいた。その真意はよくわからないが、党首であると自由にできない政策決定の重要なネゴシエーションを繰り返し行い、賛成票の取りまとめなど率先して行っていた。特に当時の自民党政権においてはかなり言いたいことを言い、自由に行動していたと感じる。
自動車業界に目を移す。