なぜ、稀勢の里は優勝できたのか

 続けての相撲ネタでいささか恐縮だが、それでも書く。それくらい相撲ファンを熱くさせる出来事が起きた。ちなみに私は相撲ファンというわけではないが…。
 大相撲春場所、迎えた千秋楽、ここまで13勝1敗で大関照ノ富士がリード、それを12勝2敗で先日の取り組みの最後にけがを負った横綱稀勢の里が追う。その稀勢の里はこの日、照ノ富士と対戦する。これを稀勢の里が勝ち、さらに優勝決定戦となる同取り組みも稀勢の里が勝たなければ稀勢の里の優勝はない。けがを負った稀勢の里にはかなり難しい。
 しかしここから奇跡が起きる。最後の取り組みでギリギリではあったが、稀勢の里が照ノ富士に勝った。その数十分後の優勝決定戦も稀勢の里が勝ち、優勝をもぎ取った。
 最後まであきらめない気持ち、と稀勢の里本人も言っていたが、加えて言っていた、腕はダメでもまだ足は元気だから…私は今場所の稀勢の里の優勝はこの言葉がすべてだと思っている。勝負はダメだと思ってあきらめた瞬間に終わる。あきらめずに今の自分に何ができるかを考えれば苦境を脱することはできる、だから勝てたと。