なぜ、カーリング日本女子は銅メダルを獲得したのか

 オリンピック銅メダルに輝いた女子カーリングのLS北見というチームについて語る。
 平昌オリンピックに出場したLS北見とは、オリンピック経験者である本橋麻里選手が創設したチーム。創設時に他のチームから戦力外になった吉田知那美選手を誘い、その後本橋選手と同じポジションで世界屈指と言われながら前回のオリンピック国内決定戦で敗れ、自信を失いかけていた藤澤五月選手を引き入れている。彼女の活躍は周知の通り。
 普通に考えれば、自分と同じポジションで有能な選手を連れてくること自体、自身の今後を考えると尋常な判断ではない気がするが、本橋選手は敢えてそれをやる。
 また、その本橋選手は今回のオリンピックでは一度も試合に出ていない。本来のポジションであるスキップを若い藤澤選手に譲り、自分はリザーブ(補欠)としてコーチボックスにとどまった。そして自ら、どの選手に不測の事態が起きてもすべてのポジションの代役ができると言い切り、史上最強のリザーブとして氷上の選手を見守った。