いま時の日本は、著名な観光地でも何もない地方の村でも、外国人旅行客の獲得に余念がない。安倍首相の掲げるクールジャパンやインバウンドという耳に心地良い言葉も手伝って、各地で外国人旅行客が落とす観光収益を手中に収めようと躍起になる。
クールジャパン戦略以前にも、京都や北海道といった観光資源のある地域はそれなりに外国人向けのサービスを展開していた。トイレは洋式、ホテルは外国人が使いやすいようにベッド、食事も慣れない箸ではなく、ナイフとフォークが当たり前。このように、外国人に違和感なく日本を楽しんでいただこうとしていた。
しかしいま時は以前のそれとはまったく違う。現在日本を訪れる外国人の多くは、ナイフとフォークよりも好んで箸を使い、ワインに洋食よりも和食に日本酒を楽しんでいる。特に西洋から日本に来る彼らの目的は、未知なる日本文化の発見と体験なのだそうだ。
なぜ、多くの外国人は和風が好きなのか
