なぜ、手書きの年賀状は嬉しいのか

 今年は、私に送られてきた年賀状の宛名がいつもの年にも増して手書きが多かった。
 さすがにこの時代、年賀状の文面は印刷されたものがほとんどで、余白に手書きのコメントが書かれているものが多い。例年であれば、宛名面もパソコンのハガキソフトで印刷され、きれいな文字が並ぶが、今年に限っては手書きがことのほか多いのだ。
 手書きの手紙については、以前にも記したが、大方の予想に反し若い人の受けが非常に良く、仕事上でも呼び込みの効果も高い。その理由は、見慣れたメールやSNSなどのデジタル化された文字ではなくアナログの文字が、若い彼らには新鮮に映るのだという。
 しかし、私はもう一つ大きな要因があると考えている。それは、手書きの手紙を書くときに込められる相手への想い。と同時に受け取った時に手書きで自分の名前やコメントを書いてくれているその相手を想う感情のやり取りが、人の心に響くのではないかと。