出張先で蕎麦を食べに連れて行っていただいた。
日曜日の昼時とあってかなりの混雑ぶりで、お客さんは店の外まで並ぶ。カウンター越しの調理場では短髪に調理帽をかぶった3人の若いスタッフが機敏な動きで働いている。よく見ると10年目くらいのベテランスタッフ、5年目くらいの中堅スタッフ、そして2~3年目と思われる若手スタッフと少し経験も仕事の内容も違うのがわかる。
見ていると、次から次へと入る注文を一つとして間違いのないよう的確に出される指示のもと彼らは動いている。その的確な指示を出すのがベテラン(推定だが経験10年30歳ほどか)スタッフ。彼は後ろを向いているため、こちら側を向いて作業をしている他の二人のスタッフは見えない。しかし指示に対する反応を測ったのであろう、ある瞬間今までてんぷらを汗だくで揚げていたスタッフに「てんぷら代ろうか」と言うと、もう一人のスタッフにてんぷら揚げる作業を引き継ぐよう指示。
なぜ、蕎麦屋の調理場は機敏だったのか
