先月、手狭であった東京 築地から移転した豊洲市場。移転に至るには数多くの問題があったが、建物の建設が始まるとあっという間に開場した感があることは否めない。
2020年に東京五輪を控えての為か、私のような門外漢が見ても、もっと調査や対策が必要だったのではないかと思うのが正直なところだ。
また、施設内も実際に使う人たちの意見があまり聞き入れられていないことが気になる。実際に1軒当たりの店舗スペースは狭くなったと聞く。市場見学ツアーの専用コースも築地とは違い、完全に市場の作業スペースとは隔絶されていて、音も聞こえなければ、市場独特の匂いすら感じることができない。安全面を考慮したことはわかるが臨場感がまるでない。もう少し現場と市場運営者との話し合いが持てなかったものかと残念に思う。
事前のあらゆる面における調整作業が大切だと痛感するが、始まってしまった市場である。関係者はやるしかないと腹を括っているようなのでこのまま静観したい。