お世話になっているベテラン銀行マンが挨拶に来社した。時は決算期に突入、個人年金や積立、果ては余剰資金を投資になど、商売のネタを挨拶にかこつけて探しに来たことはすぐにわかる。なにせ、こちらも少し前まではプロの営業マンだったのだ。
それは良しとして、当たり障りない世間話と軽い情報交換で15分程話し込む。話も終わり辞去する彼を見送る際、あることで銀行借り入れの明細が必要なことを思い出した。
重要な資料や銀行の支払明細は、探せば自宅のどこかにあるはず。だが物持ちは良いが整理整頓が苦手な私にはすぐに見つける自信がない。そこで彼に用件を伝え、資料を用意してもらえないか聞いてみた。すると1週間あれば書面で送れるとのこと。これで翌週中には必要な資料が揃い、予定の数字をはじき出すことができるとひと安心した。
夕方、所用で出かけた外出先で、先ほどの銀行マンから電話が入る。依頼した件、早速調べて資料が揃ったという。それでひとまず数字だけでも伝えておこうかと思ってとのこと。これには、なんと仕事が早く、しかもなんて気が利くのかと感動した。
私たちの仕事にも同じことが言える。
なぜ、ベテラン銀行マンは仕事が早かったのか
