なぜ、病院は朝の診察が多いのか

 このところ、人間ドックやら検査やらで病院通いが続いた。
 通院のたびに思うのだが、病院という所は相変わらず朝の混雑がひどい。以前、発熱により朝一番で病院に行って喉に薬を塗ってもらうのに3時間待ったということさえある。
 高齢化により時間を気にせず通院できる年配の患者が増えたにも関わらず、朝の外来混雑は相変わらずだ。時間を気にせずと言いながら、彼らは不安で朝から通院する。
 本来、体のどこかが痛い気がする程度の軽症の患者は、必ずしも午前中に通院する必要はないのだが、歳と共に不安になってくるらしい。
 自動車業界も似ている。前回のコラムで、サービス工場の予約が取れないという問題を取り上げたが、もう一つ多くのお店が抱える問題が、午前中の整備来場客の集中だ。
 その理由を聞くと、ウチは特に年配客が他店より多いため午前中に来場が集中するという。だが8割方の店舗が全く同じ回答を寄せる。
 クルマに憧れやこだわりを持った団塊の世代が仕事をリタイヤし時間に余裕ができた今、クルマ好きな彼らは朝から自由な時間を手に入れた。