とある街の倉庫街の片隅、魚市場の目の前にある観光ホテルに泊まった。複数の知人がすごく良かったと言うので、私もぜひ体験したいと思ったのがきっかけだ。
とは言え最上階の天然温泉も、地元の食材をふんだんに使った食事も、他の様々なホテルでもやっている。部屋に中に個別の露天風呂が付くわけでもない。変わったものと言えば部屋に置かれた手動式のコーヒーミルくらい。コーヒー豆を自分で挽くことができるようになっているが、それ以外に一体何が人々の心を惹きつけるのだろうか。
結局、豪勢な食事と海峡を見晴らせる温泉、港が一望できる部屋からの景色が売りなのか…と思って翌日チェックアウトのためにフロントに向かった。
そこで私はちょっと嬉しい体験をする。チェックアウトの際にフロントスタッフとの何気ない雑談で、実は今回やっと宿泊できた事実を伝えた。最初は昨年の北海道地震のまさにその日の予約で、北海道全域が停電と聞き宿泊を断念。2回目はリベンジとばかりに年末に予約を取り直し飛行機に乗り込むも、大雪のため現地に降りられず羽田に引き返し再度断念。今回3度目の予約にしてやっと泊まることができたと…。
すると、