以前、仕事用の書棚を探しに行った時のこと。
担当してくれたスタッフは、部屋の大きさや用途、周りのデスクや棚の配置と色あいなどいくつかの細かい質問を投げかけてきた。私はその都度、出来るだけ彼女が私に合う書棚を選びやすいように丁寧に答えた。しかし最初こそいろいろと細かい点まで気を配って聞いてくれていると感心したが、質問が重なるにつれなぜか盛り上がらない状況にどこか不思議な感覚を覚え、最後はいささかげんなりしてしまった。
結局、いくつかの書棚を見せてもらったものの選ぶのに疲れてしまい帰宅した。
帰り道で思い返してみた。最初に声をかけたときのあのクールな感じ。家具店であるから家電量販店のような元気さは当初から期待してはいないものの、それにしても少々暗い感じがした。
加えて、私の希望や状況を聞いてくれるのは良いのだが、その答えに対して彼女からの共感が全くなかった。こちらがどれだけ丁寧に答えても、私の答えはひとりぼっちにさせられて、勝手に次の質問に移ってしまう。その結果、
なぜ、その買い物で私は残念に感じたか
