なぜ、私は予約の電話でワクワクするのか

年齢の割に自分の馴染みの店というものを私は持っていない。昔からお世話になっている居酒屋と、近所の焼鳥屋、それと都内のレストランの3軒しか思い浮かばない。しかも都内のレストランに至っては、年に1~2回、特別な時にしか足を運ばない。
 年に1~2回のレストランではあるが、毎年通い続けるには理由がある。このお店、予約の電話を入れると「大久保様こんにちは」という挨拶から始まる。自宅の電話と私の携帯電話からかけるときは必ずこの挨拶だ。
 種を明かせば簡単なもので、先方に登録された電話の端末から電話をかければ登録情報がパソコン画面に表示され、誰からの電話かがわかる仕組み。だからお客さまから名前を聞く前に、即座に名前で呼びかけることができる。そんな仕組みとはわかっているが、この店に電話をかけるたびに気分が良く、なんだかワクワクしてくる。
 様々な顧客満足を追求してこのシステムにたどり着いたのだろう。その結果、