なぜ、路線バスの「笑顔で挨拶」が心地良いのか

 都心でも地方でも、駅から離れたお店へ伺う際には極力路線バスを利用するの。
 路線バスの接客サービスは、タクシーの「個」対「個」と比べて、「個」(ドライバー)対「多」(すべての乗客)なので、個々のお客さまに対する気のかけ様はタクシーのそれと比べ、どうしても焦点がぼやけてしまう。したがってバスのドライバーから、お客の立場での強烈な感謝を感じることは案外少ない。それよりも普段はただ黙々と自分の仕事(バスの運転)をしているという印象を受ける。もちろん車内で何かあれば声をかけてはくれるが、結構素っ気ない。嫌悪するほどのことではないのだが。
 そんな路線バスにあって、先日乗り合わせた女性ドライバー、お客さまが料金を支払ってバスを降りる際に、すべてのお客さまに上半身を向けて、「ありがとうございました」と声をかけている。しかもトビキリの笑顔で1人の例外もなくすべてのお客さまに。
 考えてみれば、バスもタクシーも日常的に接客をする職業ではあるが、乗客が感心するような笑顔や挨拶があるかというとそうでもない。だから先日のように路線バスでトビキリの明るい笑顔で挨拶をするドライバーに出会うと新鮮であり感動すら覚える。
 私たちは販売や修理が仕事の柱だが、