なぜ、家電量販店でカーテンを売るのか

 極寒の南極で冷蔵庫を売る、アフリカの大草原で裸族に靴を売る、一見すると売れそうにない話だが、これらのビジネスを成功させるために、何をすべきか。
 この課題は新入社員研修での一幕。この問題は様々な可能性と思考力を発揮させるのが狙い。したがって、この一見すると売れそうもない前提条件を聞いて、すぐに「無理」と言ってしまう人は思考が硬直していると言える。意外性を発揮してほしい課題だ。
 現実にもそんな意外性は思いの外たくさん見つけられる。例えば、銀座や六本木の高級クラブが軒を連ねる路地入口の焼き芋屋、こんなところで売れるものなのか不思議に思い聞いてみると、お店の女の子たちに持っていくお土産として、おじさんたちが買っていくそうで、1本1,000円でも、夜更け頃には飛ぶように売れるという。なるほど…。
 先日、我が家の冷蔵庫を買い替えるために家電量販店に行った。購入が決まり、支払いや配達の手配、その他諸々の事務手続きを待つ。その間、見るでもなく売り場の各所を見渡すと、正面になぜかカーテン売り場が…。