企業では、内部組織のどの部署においても部署のメンバーをまとめるリーダーが存在する。そしてそのリーダーによって部署の実績が違ってくる。決して部署内の特別な誰かの実績だけで成り立っているわけではない。その最たるものが会社であり、社長の考えや行動ひとつで会社の実績が大きく変わってしまうことはいつの世も同じだ。
かれこれ10年近くお世話になるある企業の社長は、驚くほど行動が早い。この社長、自分のエリアが台風で洪水にあったと聞くや否や、朝一番で店長よりも早く、該当する地区の拠点に赴き、水に浸かった床の掃除をしていたという。その後も自分より遅く来た店長以下拠点のスタッフを叱責することもなく、皆で一緒に汗を流していたと聞く。こんなリーダーがいたら、部下はずっと付いて行くに違いない。
「部下は社長の器を越えることはできない」とよく言われるが、その昔、故野村克也監督はこの格言を用いて、「選手は監督の器を越えることができない」と言った。どちらもその通りだと痛感する。要は組織のトップに立つ人の人格が、