なぜ、市民ランナーはそれでも走り続けるのか

 世の中、テレワークが増えているさなか、外せない打合わせがあり平日の都内に向かった。さすがにその日は、いつもの電車ではなくクルマで出かけることにした。
 首都高速を降り、霞が関の官庁街を9時前に通過するが人の姿はまばら。さらに虎ノ門のビジネス街を通るがこちらも人通りは非常に少ない。
 そんな中で歩道を走るランナーがいつにも増して多いことに気が付いた。休日の皇居外周ならいざ知らず、平日のこの時間に、この都心をこれだけのランナーと行きかうことはあり得ない。もっともそれなりに間隔を空けることは意識しているようで、接近しているのは、ペアで走るラン仲間かパートナーかといったところだろうか。
 本来であればいま時は、花見や新緑を見ながら走るコースを売りにした地方都市のマラソン大会が賑やかな季節。しかしこのご時世である、どこの大会も自粛要請を受けて今年の大会は軒並み中止。したがって彼らランナーはここで走っても、今まで地道に力をつけてきた走力を発揮する場がないのだ。私も市民ランナーの端くれなので少しはわかるが、