将棋の世界では対局終了後に、対局を初めから振り返る「感想戦」というものを行う。
ニュースなどではその感想戦の場面がよく報道されるが、プロの世界では周囲の観戦者や解説員なども交えて行い、一手一手の効果や別の手の有無を検証するという。
しかも当事者である彼らは、対局でのすべての棋譜を覚えており、さらにその時々の持ち駒までも完璧に覚えているという。
彼らはなぜ終了後に感想戦などを行うのか。自身も学生時代にアマチュア棋士としての経験のある、将棋の世界に詳しい知人に聞いてみた。
昔は自分の手の内がわかってしまうので、相手の質問やお互いの差し手を振り返ることはほどほどで、行ってみれば形だけという時代もあったそうだ。
現在のように真剣に議論すようになったのは、羽生名人が出てきたあたりからで、真剣に強くなりという純粋な気持ちからではないかと、彼は推察する。
感想戦は、相手の戦略はもちろんのこと、