30代半ばで自分の店を持った知人のイタリアンレストランのシェフ。雇われていた10年余の間でそれなりに知識は身に着けたものの、さらに自分の腕を磨くための努力は常に怠らない。
彼はたまに店を休みにすると、スタッフを連れて美味しいと評判のレストランにお客として食べに行っていた。
それを参考に新しいメニューの開発や味付けの勉強、さらにはお店のレイアウトまで学んでいたという。その勉強家ぶりには頭が下がるばかりだった。
別の居酒屋チェーン店のバイヤーは、地域で獲れるレアな魚を求め地方へ出向く。彼は一度地方へ出向くと、漁師のもとへ通う。ここまでは会社業務。
地元漁師は今までの漁協経由による流通の仕組みを変えたくないので、体よく彼らの提案を断るが、彼らはめげずに何日も通う。もちろん早朝や深夜になることもある。
打ち解けそうなタイミングで、一升瓶を担いで仕事終わりの漁師とお酒を飲む。彼らの信頼を得て、獲れたての活きの良い最高品質の魚を自分たちの店に直送してもらう。
彼らは業務時間以外の自分の時間を使って仕事が円滑に進むために努力する。
なぜ、一流シェフは休日に食べ歩きをするのか
