ある営業マンの話。理不尽なことも誰から見ても不幸だったとしか言えないことにも、何一つ不平不満を言わずひたすら自分のやるべきことに邁進する、それでいて、自分が知らなかった知識に触れると素直に学び、将来の自分の糧にする。
この話は、この彼だけではない、彼が所属する課の誰もが同じように不平不満を口にしない。社内の懇親会の後、課内での二次会でよく使う居酒屋の店主も、その課のメンバーが不満を肴にお酒を飲む姿は見たことがないと感心する。
そういえば昔、私が営業マンだった頃、思い通りにいかない商談や、お客さまのわがままに振り回され不平不満を言っていたことを思い出す。なんとも恥ずかしい話だが…。
過去から思い起こし、自分の周囲を見てみると、トップ営業マンには二通りのタイプが存在することがわかる。ひとつは「オレがオレが」というガツガツタイプ。周囲のことなど気にせずとにかく自分の実績のために働く。それはそれで営業のやり方やトークなど勉強になることもあるが、人間的にその人に倣おうとは思はなかった。このタイプの人は往々にして、好ましくない結果が出ると周囲に責任を擦り付ける。「あいつのあの一言で自分の商談が台無しにされた」などと…。
もうひとつのタイプは、