なぜ、採用面接の学生は青ざめたのか

 以前どこかのCMでも使われていた話。実際にあった大切なことなのでお伝えしたい。
 いま時、就職活動での採用面接に訪れた学生は、面接官の前では誰もが適切に模範回答を繰り返すだけで、なかなか本音が見いだせないと悩む担当者は多い。
 そこである企業は採用面接当日、作業服を着た清掃員が、面接で来社する学生の ”邪魔になるような” 仕方で掃除をする、時には誤って砂や埃が彼らに掛からんばかりに。すぐに彼らに向かい低姿勢で謝罪をする。「この仕事はまだ慣れていないもので、すみません」と。そんな時に清掃員に対する学生の態度が大きく分かれる。迷惑をかけたことに謝罪をする清掃員に、どのような対応を取るか、その対応こそがその学生本来の他人に対するスタンス、人としての本質が出るという。
 実社会でもそのようなことを目にする。普段は社内でぺこぺこしている人が、買い物で店員が些細なミスをしたことに腹を立て、明らかに年上の担当者を罵倒する。また、出張で宿泊するホテルのスタッフをまるで自分の部下のように顎で使うなど。