昨年、銀行の渉外担当者に社業拡大で相談をした。その中に少々スケールが大きく、それなりの土地を用意するものもあり、そのための土地探しと資金調達を付け加えた。
渉外担当者は、その事業に大変興味を持ち、その先行きに対しても認めていただいた。但しあくまでも雑談ベースであり、本格的に借り入れを起こす場合は事業計画書が必要であることは想像できる。その日は、さしあたり「案」のレベルの話をしただけで、必要な土地の相場を調べてもらうことをお願いするに留めた。
そして翌週、断りの連絡が入る。事業としての脆さや、そもそも賃貸の土地で行う場合の融資条件など銀行の基準に合わないことが理由。もっともそこまでは想定の範囲内。
およそひと月後、担当者が年末の挨拶で来社したいという。あれだけ盛り上げておいて、翌週には断る豹変ぶりに、苦言のひとつも言ってやろうかと待ち構える。
しかしそこで担当者は、
なぜ、私は苦言のひとつも言えなかったのか
