昨年、大手生命保険会社の研修を行った。損保会社とのお付き合いは多いが、生命保険会社は初めてで、案外自動車業界にも似通った部分が多いことに気づいた。
国内生命保険会社の営業スタイルは新規開拓と紹介営業が多い。職域訪問は生保営業では入口にあたる。そこで若手社員に社会人として自身の保険加入を促す。まずはアンケートの取得から。さらに若手社員のみならず、30~40歳代の中堅社員にも。この世代だと新規契約ではなく、既契約更新時の見直しから入ることが多い。いろいろと現状と契約当初との家族構成や生活状況が変わってきているからだ。また国内生保会社では、一定期間が経過すると保険料がかなり上がる仕組みになっていることが多い。したがって生保営業は現状の生活状況等を鑑みて、適切かつ顧客の希望に沿ったものを提案する。
前出の大手生命保険会社の営業スタッフも、ちょうど契約内容が変わるタイミングの私に、様々な提案を持ってきた。ドル建ての生命保険や年金型保険、単純にドル預金や介護保険まで様々で正直見るだけで疲れる。「結局、あなたが私に勧める一番の商品は何?」と少々呆れ気味に聞いてみた。すると逆に「一番大切にしたいものは何か」と「気になったものは何か」を尋ねられた。結果的に私の心配するものが最大限満たされる内容の保険を最小限の支払金額でカバーできるものをしっかりと選んでいた。晴れてご成約…。
この時ほど、無駄に見える見積でも、案外興味を引いて自分が必要な商品と紐づけられるものもあるのだと思い知ったことはなかった。
なぜ、生保営業は無駄に多くの見積書を出したのか

