なぜ、ネクタイの購入は見送られたのか

 今年の春先のこと、ネクタイを1本新調したのだが、購入する際に普段あまり経験しないことがあったのでここに記してみたい。
 ネクタイに限らずスーツなど身に着けるものを購入する際は、デザインや色合いなどのイメージを持って店に行くことが多い。今回は黄色系のネクタイと考えていた。
 まずは自宅の最寄り駅に隣接する百貨店へ向かう。早速ネクタイが並べられた棚へ行き、黄色系のネクタイを何本かピックアップし、熟考の上3本に絞り込む。
 ストライプとドット柄、それと細かい菱形を規則正しく並べた柄の3本。ストライプ柄のネクタイは他の色でも多く持っており、加えてスーツもストライプ柄が何着かあるので、今回は菱形にしようと考えていた。少し前から、女性店員が私に付きまとい「こちらは今流行りの色」とか「こちらのデザインがお似合い」とか聞きもしないのに語りかけてくる。そんな説明に気のない相づちを打ちながら、購入を決めかけ菱形を持ち、これをお願いします…と言いかけたところで、あろうことか「この色でこの柄だとジジくさいですよね」と満面の笑みで完全否定。思わず私は商品を棚に戻し、その日ネクタイを買うのを見送った。