見るともなく何気なく点けたテレビから思いがけず興味深い言葉が聞こえてきて、思わず見入ってしまった。「私たちは勝手ながらお客さまをいくつかのタイプに分類させていただいています」という言葉だった。
これは、近畿圏と首都圏に店舗を展開するあるスーパーマーケットチェーンのマーケティング戦略。一瞬「お客さまを『選別』するのか」と衝撃的に聞こえたのだが、そうではなかった。各店舗のお客さまを「分類」し、どのような傾向のお客さまが多いかを見極め、各店舗にどのような商品を配置するか指標になるのがこの「分類」だそうだ。
言われてみればその通りで、単身者が多い地域と大家族が多い地域で、同じ商品を同じ割合で置いても、売れ行きに差が出てしまう。その精度を上げるために、お客さまを九つのタイプに分類するというのだ。
こうしてその地域の特性に合わせて商品戦略を変えながら販売の機会ロスを減らしている。これぞマーケティングだが、九つの分類によりお客さまの傾向を掴むとは緻密だ。
自動車販売店では、多くの店で新型車やメーカーイチ押しの車種を中心に展示する。もちろん地域性も加味して、その地域に合わせた車種を展示することも多い。
なぜ、食品スーパーはお客さまを分別するのか
