なぜ、彼女はひたすら試着を勧めたのか

 すっかり春の陽気ではあるが、この冬の出来事をひとつ。とあるブランドの冬物のコートを買いに、都内の百貨店に出向いた際の女性店員とのやり取り。
 マイナス25度対応など真冬に雪国で着るような厚手のダウンコートをメインとするお店。デザインが私の好みだと店員に伝える。しかし電車など暖房の効いた交通機関での移動が多い私には、もう少し薄手の方が好ましい。その希望を伝えると薄手の物だと本当に薄くなってしまうとのこと。見ると確かに薄手の物は私のイメージとは違う。
 では仕方ないと店を出ようとすると、店員は私がイメージしたデザインの商品を2~3点集めて来て「とりあえず試着してみてください」と言う。しかしどれも極寒仕様の厚手の物ばかり。このタイプは私の用途に合わない旨を改めて伝えると、店員は「厚手のタイプを着るときは、その下をTシャツ1枚にするなど薄着にしていただくと暑くならずに済む」と説明する。理に適ってはいるが私の用途には合っていない。さすがに新幹線や飛行機でコートを脱いだらTシャツ1枚というのはちょっと。しかし店員はその後も「とりあえず試着してみてください」と連発する。