なぜ、最果ての地でこのホテルだけ人気なのか

 北の最果ての地で、予約困難なホテルがあると聞き先日訪れた。クルマで敷地に入るとすぐに西洋人スタッフが駆け寄って来る。彼は最高の笑顔でお辞儀もきっちりと腰を折り、しっかりとした立ち姿で説明を始めた。その所作はどこをとっても日本人以上だ。
 ホテルの入口に入ると先ほどの西欧人スタッフの他、日本人スタッフが2人、こちらも最高の笑顔と先ほどのスタッフに劣らぬ大きな声で挨拶とお辞儀、この辺りでこのホテルの目指すものがわかった気がした。
 正直なところ、ホテルの建物自体はいささか古めかしい。しかし汚いとか不潔な印象は皆無、それどころか暖炉や焚火スペースは古さを上手く活用してレロト風にするなど、工夫を施していた。しかし限られた環境の中で、自分たちがお客さまに提供できる「お客さまに喜んでもらえること」を突き詰めていくと「笑顔と挨拶」に行きつくのだという。
 もちろん、このホテルの魅力はそれだけではない。海が見える温泉や地元の食材をふんだんに使ったビュッフェスタイルのレストランなど様々。だがそれだけではありきたりだ。そこでこだわったのがレストランでの挨拶。皆明るく笑顔で挨拶をしてくれる。簡単なようだがこれが料理の美味しさ以上に歓迎されている心地良さを演出することになる。