なぜ、家具屋の店主はわざわざ怒られに出向いたのか

 ある高級家具屋では、クレームが入ったら可能な限り引き取りに行き修理を行うという。もちろん厳しく叱責を受けることは覚悟の上。しかし真摯にお客さまの訴えを聞き、お客さまの要望を聞いていると、お客さまのニーズが明確にわかり、お客さまのお宅で目にする既存の家具から次の提案の方向性がわかってくるという。
 伺う理由はクレーム、そこで次の商品提案を行い、先ほどまで怒っていたお客さまに、次の購入の提案をするとは強者そのものだ。これをお客さま心理で考えると、どれだけクレームを言おうとしっかりと回答し、期待に応えようとするその姿勢には感動する。
 誰だってクレームは嫌だ。営業であれば買わないと明確に断られるのも嫌。そのような嫌なことが繰り返されるほど精神的に疲れることはない。しかしそこでもう一押し、お客さまに寄り添った言葉がけや提案を行うことが大切だ。実際にここで挫けず、お客さまに寄り添う家具屋の店主は、それを次の販売に結び付けているのだ。
 自動車営業では、クレームが起こると何かとお客さまと疎遠になってしまうことが多い。しかしそこで、本当にお客さまのことを考えると、クレームを聞き届けたうえで、新たに提案できることも少なくない。言ってみれば、